上映プログラム

第24回文化庁メディア芸術祭受賞作品集

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第24回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門とエンターテインメント部門から受賞13作品を収録。時代を映し出す文化庁メディア芸術祭のトレンドをアーカイブします。

プログラム名:「第24回文化庁メディア芸術祭受賞作品集」
キュレーション:文化庁
制作:文化庁メディア芸術海外展開事業
映像尺:1:01:08
コピーライト:© 2021 Agency for Cultural Affairs, Government of Japan All Rights Reserved

音楽(予告編)

岩井澤健治[日本]

2019 / 長編アニメーション / 1:11:00 (0:03:19)
第24回 エンターテインメント部門・大賞

© 2019 HIROYUKI OHASHI / ROCK’N ROLL MOUNTAIN / TIP TOP

原作は大橋裕之による同名漫画「音楽」。楽器を触ったこともない不良学生たちが、思いつきでバンドを組むことから始まるロック奇譚。
制作期間7年半、クライマックスの野外フェスシーンをダイナミックに再現するため、実際にステージを組みミュージシャンや観客を動員してのライブを敢行。何もかもが前代未聞の長編アニメーションプロジェクト。監督の岩井澤健治は、実写の動きをトレースする“ロトスコープ”という手法を採用。これにより、登場人物の動きがよりリアルに生々しく表現している。

岩井澤健治

映画監督

マイエクササイズ

和田 淳[日本]

2020 / 短編アニメーション / 0:02:36
第24回 アニメーション部門・審査委員推薦作品

© Atsushi Wada, New Deer

少年が飼い主と一緒に運動をする。同名のゲーム「マイエクササイズ」のアニメーション版。

和田 淳

アニメーション作家

Awkward

Nata METLUKH[ウクライナ/USA]

2020 / 短編アニメーション / 0:03:45
第24回 アニメーション部門・審査委員推薦作品

© Nata Metlukh

気まずい場面にあふれた一日。
日常の中で経験する、ちょっと恥ずかしくて滑稽な気まずい瞬間を描く。
どの場面も実際に起きた気まずい出来事を題材にし、さらに一ひねりのユーモアが加味される。

© Nata Metlukh

Nata METLUKH

アニメーション監督

海辺の男

森重 光/小笹大介[日本]

2019 / 短編アニメーション / 0:05:53
第24回 アニメーション部門・新人賞

© 2019 Hikaru Morishige / Daisuke Ozasa

日本北部のとある島に人知れず打ち上げられる正体不明の生物「オオニュウドウ」を研究する一人の男。架空の世界における彼の島での活動を、インタビュー音声とともに緻密なドキュメンタリー映像として描出する3DCGアニメーション作品。
ゲームエンジンを用いて超短期間のイタレーションサイクルを繰り返しながら、3週間で制作された。従来のアニメーションとは異なるアプローチでの制作を試みている。

森重 光

ゲームデザイナー/映像作家/ニューメディアアーティスト

小笹大介

映像作家/コンセプトアーティスト/絵描く人

かたのあと

ふるかわはら ももか[日本]

2020 / 短編アニメーション / 0:04:07
第24回 アニメーション部門・新人賞

©︎MomokaFurukawahara

夢の中に、友だちのえみちゃんが出てきた。小さくて温かくて、どきどきした。目覚めてもその感触が残っている中、学校へ行くといつも通りえみちゃんが居る。プールの授業があることを忘れていた主人公は、えみちゃんから水着を借りる。窮屈すぎる彼女の形を感じる。
全編通して鉛筆、赤鉛筆を使い、手描きの柔らかさを大事にした。空気感を表現するための、たっぷりの余白を使ったレイアウトも楽しんで欲しい。ストーリーは、作者の思春期の記憶をベースに構成している。観ている人に、胸の奥底がこそばゆいような感触を与えられたら嬉しい。

ふるかわはら ももか

アニメーション作家/イラストレーター

よんでよばれて

高橋美帆[日本]

2020 / 短編アニメーション / 0:02:14
第24回 アニメーション部門・審査委員推薦作品

©Miho Takahashi

手作業と切り紙を取り入れつつ制作した短編アニメ作品。作品制作後半からデジタル作業を積極的に取り入れ始める。夜が明け、狐は水辺へ鴨を追いかけた。鴨の瞳には口を開けた狐の姿。その刹那、捕食により命は回る。鴨から、狐へ、鹿へ、狼へ、蛇へ、その姿は命を取り込んだ命。日は沈む。繰り返す日々の始まりを告げる。

高橋美帆

アニメーション作家

À la mer poussière (To the dusty sea)

Héloïse FERLAY[フランス]

2020 / 短編アニメーション / 0:13:00
第24回 アニメーション部門・新人賞

©ENSAD

夏の盛り、ほったらかしにされたマロとゾイは、懸命に無関心な母の気を引こうとする。

Héloïse FERLAY

映画監督

泣きたい私は猫をかぶる(予告編)

佐藤順一/柴山智隆[日本]

2020 / 長編アニメーション / 1:45:00 (0:01:06)
第24回 アニメーション部門・優秀賞

© MUGE Production Committee

「ペンギン・ハイウェイ」のスタジオコロリドが贈る、長編アニメーション映画第2弾。
笹木美代(ささき・みよ)は、いつも明るく陽気な中学二年生の女の子。空気を読まない言動で周囲を驚かせ、クラスメイトからは「ムゲ(無限大謎人間)」というあだ名で呼ばれている。しかし本当は周りに気を使い、「無限大謎人間」とは裏腹に自分の感情を抑えて日々を過ごしていた。
そんなムゲは、熱烈な想いを寄せるクラスメイトの日之出賢人(ひので・けんと)へ毎日果敢にアタックを続けるが全く相手にされない。めげずにアピールし続ける彼女には誰にも言えないとっておきの秘密があった…。

佐藤順一

監督

柴山智隆

監督

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(予告編)

石立太一[日本]

2020 / 劇場アニメーション / 1:20:00 (0:02:31)
第24回 アニメーション部門・優秀賞

©︎ Kana Akatsuki,Kyoto Animation/Violet Evergarden Production Committee

暁佳奈の小説を京都アニメーションが映像化。感情を持たない少女が手紙代筆業を通し、大切な人から告げられた言葉の真意に近づく姿を繊細に描いたアニメの劇場版。「境界の彼方」の石立太一がTV版に引き続き監督を務める。
人々に傷を負わせた戦争から数年。世界が平穏を取り戻して変わっていくなか、ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への思いを抱えて生きていた。そんな時、一通の手紙が見つかり…。

石立太一

監督

Grey to Green

Marcos SÁNCHEZ[チリ]

2020 / ミュージックビデオ / 0:03:58
第24回 アニメーション部門・優秀賞

© Marcos Sánchez

寄せ集められた古いホームビデオとアニメーションを活用して作られた韓国の歌手、リディア・リーのミュージックビデオ。シノプシス:色あせたホームビデオ、教材、古いカートゥーン映像の上に、クラシック映画を想起する色鮮やかなアニメーションが重ねられる。大人になること、純真な時代への回顧といったテーマが幻想的、ノスタルジックに描かれる。

© Marcos Sánchez

Marcos SÁNCHEZ

監督/アニメーション作家

ハゼ馳せる果てるまで

Waboku[日本]

2019 / ミュージックビデオ / 0:04:05
第24回 アニメーション部門・SI賞

© UNIVERSAL MUSIC LLC

疾走感溢れるサウンドとハイトーンボイスに合わせ、仲間や過去に別れを告げ一人宇宙へ旅立つ少女の回顧と顛末が描かれた。普段着から宇宙服のような服へ変わった彼女。マイクを持ち歌ったり、サーフボードに乗り宇宙を駆け抜けたり、リズムに合わせて踊ったりと、アニメーションが次々に展開していく。変な生き物や荒廃した場所、古代文字のようなフォントにより、ポップだがどこか退廃的な世界観を示す。一つのストーリーを辿るのではなく音楽を優先し、その魅力とイメージを増長させるようなつくりである。

© Waboku/Incstoenter

Waboku

アニメーション作家

諸行無常

Jonathan HAGARD / Nova Dewi SETIABUDI / Andreas HARTMANN / Dewi HAGARD / KIDA Kaori / Paul BOUCHARD[フランス/インドネシア/ドイツ/日本]

2020 / VRアニメーション / 0:12:00
第24回 エンターテインメント部門・優秀賞

© Jonathan Hagard

「諸行無常」は、インドネシアの首都ジャカルタにある架空の地区に住むあるジャワ人家族を描く。
実在する人物や地域から着想を得て作り出されたこの家族の目を通して、1980年ごろから2020年にかけて、過密な首都が都市として、そして、環境、政治、文化面でどのような変遷をたどってきたかが語られる。
たゆまぬ変化への賛歌として、昔ながらの村が、多様な人々が集まる大都市へ、つまずきながらも穏やかに変化する様子を三世代にわたって捉える。子どもからお年寄りまで、多くのインドネシア人が共感できるごく平凡な家族の視点を通して、近年のジャカルタの歴史を評価、振り返ることを作品は目指している。

Jonathan HAGARD

監督

映像研には手を出すな!(予告編)

湯浅政明

2020 / TVアニメーション Produced by ワーナー ブラザーズ ジャパン / 0:25:00 (0:03:18)
第24回 アニメーション部門 大賞

© Sumito Oowara, Shogakukan / Eizouken Committee

高校1年生の浅草みどりは、アニメーションは「設定が命」と力説するアニメ好き。
スケッチブックにアイデアを描き貯めながら、1人では行動できないとアニメ制作への一歩を踏み出せずにいた。
そんな浅草の才能に、プロデューサー気質の同級生・金森さやかはいち早く気づいていた。
さらに、同じく同級生でカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、実はアニメーター志望であることが判明。
3人は脳内にある「最強の世界」を表現すべく映像研究同好会、略して“映像研”を設立、活動を開始する。

* 全話 Crunchyroll にて配信中(アジア圏以外)
* 公式HPはこちら http://eizouken-anime.com/

湯浅政明

監督

第24回受賞作品の詳細はこちら

http://archive.j-mediaarts.jp/festival/2021/animation/
http://archive.j-mediaarts.jp/festival/2021/entertainment/